今でも富山の置き薬は健在だし、ケロリンはヒットを続けている。それにしてもケロリンのレトロなデザインは強烈です。
昭和30年代。年に一度だったか、半年に一度だったか、大きな行李を風呂敷きで包み、それを背負って我が家を訪ねてくる男がいた。母が水屋箪笥の中から四角い箱を持って玄関に出ると、その中身を手際よく数えて、行李からとり出した薬を詰めていく。私はその指先の素早さにいつも驚いたが、目の端には行李の中の紙風船をしっかりととどめていた。
部屋の中でつく紙風船。電傘を揺らして埃を落とし、いつも叱られた。
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